BREXIT再度延期

損益

現在の収支 ※2017年11月からの累積収支です。

含み損益 +3,618,488円 先月比+528,147円
確定損益 +732,969円 ※還付金341,186円含む
分配金 +1,374,592円
合計 +5,726,049円 先月比+613,265円

損益の推移

損益推移 20191031

今月は取引無し。Jリートや1489(日経高配当50)が大幅上昇してくれたおかげで累計収支+600万の大台に手が届きそうですが...

今年に入って収支が急激に伸びてきたのは、ポートフォリオの大部分を占める米債券ETFの含み益のおかげ。しかし前日のFOMCでは0.25%の追加利下げが行われたものの、緩和休止が示唆されました。米トランプ大統領は今回もFRBの姿勢を批判し大幅な利下げを迫っていますが、今後も米利下げが続くか微妙となってきました。

今のところはJリートと1489の上昇に助けられていますが、米債券ETFの更なる値上がりは期待できず快進撃もここまでとなりそう。

保有銘柄

2019年10月31日現在の、各証券会社毎の保有状況です。米国ETFに関しては円換算損益を表示。SBIと楽天証券で米国ETFを、カブドットコムで国内銘柄を保有するという使い分けをしていますが、1489のみ2社で保有しています。

SBI証券 国内
SBI国内保有銘柄 20191031

SBI証券 海外 ※円換算損益
SBI海外保有銘柄 20191031

楽天証券 保有銘柄
楽天証券保有銘柄 20191031

カブドットコム 保有銘柄
KC保有銘柄 20191031

BREXIT今回もならず。3回目の延期!

今月3日、英議会を皮肉ったバンクシーの油絵が競売に掛けられ、987万9500ポンド(約13億円相当)という高額で落札されました。英覆面ストリートアーティストのバンクシー作品の中でも最高の落札額だとか。EU離脱を巡り不毛な論争を繰り返してきた英議会を象徴する出来事だと思います。

国民投票でEU離脱、いわゆるBREXITが決まったのが2016年。英政府と議会はEU離脱準備に3年を費やしたものの、いつまで経っても合意形成できず結論を先送りするばかり。今月17日、英・EU間で新たな離脱協定案が合意した時は、「今度こそBREXITが実現するのでは」と期待が高まったものの、英議会の合意を得られず頓挫しました。

しかも英・欧州経済に多大なダメージを与えると危惧される「合意なき離脱」の可能性は未だに残ったままです。二転三転する状況に翻弄されてきた国民や企業は英議会に深く失望し、うんざりしていることでしょう。

BREXITがここまでこじれてしまったのは、意見が割れすぎて離脱協定を可決できるだけの多数派が存在しないから。

最大の焦点はEU離脱後の北アイルランドの扱いであり、現政権はEU離脱後も北アイルランドのみEU基準の関税手続きを行う特別運用で幕引きを図ろうとしましたが、離脱合意案の採決を野党に阻止されてしまいました。英政府とEU間で合意しても英議会で否決されたいう点で前政権の二の舞です。

新離脱協定案に関してはEU、北アイルランド、英国本土の思惑が異なるため、そもそも満場一致の解決策を見出すのは困難です。そして今後予想される総選挙を見越した党略も絡み、英議会は離脱合意案の否決や阻止を繰り返す膠着状態となっています。妥協案を見出せず不毛な論争が延々と続いている状況を見ると、議会制民主主義の限界を感じずにはいられません。同じく民主主義国家である日本でもこのような状況は起こり得るわけで他人ごとではありませんね。

離脱期限は来年1月31日に延期となり、12月には総選挙が行われる公算です。世論調査では与党優位のようですが、新離脱協定案を押し通せるだけの議席を確保できるか微妙なところ。「合意なき離脱」の可能性も残っているためEU離脱を巡る混乱は今後も続くと思われます。

英国に拠点を置く企業では英国内の工場閉鎖やEU域内への移転など事業再編が進んでおり、今後の企業業績の下振れ要因となりそう。

欧州株を巡る懸念

欧州は2011年後半から利下げ局面に入り、ここ数年マイナス金利が続いています。日本同様に慢性的な低金利状態に陥っている訳ですが、世界的な景気減速が鮮明となったことを受けて欧州中央銀行(ECB)は先月金利を-0.5%に深掘りしました。英国のEU離脱や米欧の貿易摩擦激化懸念などが欧州経済に影を落としており、マイナス金利からの脱却は容易でないと思われます。

さて、このマイナス金利は企業業績にどのような影響を与えるでしょうか。

企業は低コストで資金調達できることになり、不動産業など借入金への依存度が高い企業で収益改善が期待できますが、「貸し手」側に取っては全く逆。

金利が下がれば、個人や企業への貸付による利益が減るだけでなく、安定した資産運用の要である国債・社債の運用利回り低下が経営を圧迫するわけで、長期に渡る低金利は銀行業にとって大打撃となります。

実際、マイナス金利が常態化しつつある日本や欧州における各銀行の業績はここ数年芳しくなく、英HSBCなど主要行で大規模なリストラが相次いでいる他、銀行間の統廃合が模索されるなど非常に厳しい状況が続いています。

日本の銀行業の株価は全体的に低迷しており、業界全体が厳しい状況にあるのは明白です。特に地銀の中には上場来安値を付けたところが散見され、地銀再編が進むのは必至と思われます。

日本の銀行株 201910

※2007年1月31日を100として指数化

次は欧州株ETF(VGK)と欧州各行の比較です。どの銀行も芳しくありませんが、中でもコメルツ銀行(CBK)とドイツ銀行(DBK)の下落が目につきます。

VGK vs 欧州銀行株 201910

※2008年1月1日を100として指数化

ドイツ銀行は破綻の噂が絶えませんね。

ドイツ銀行は1870年にベルリンで創業、第二次大戦の動乱期に分離解体や合併統合といった紆余曲折を経て今に至る、ドイツでも有数のメガバンクです。長い歴史を誇る同行ですが2000年以降は不祥事が多く、直近では2016年に住宅ローン担保証券不正販売の疑いで米司法省から140億ドルの和解金を請求され、2017年には資金洗浄等で6.3億ドルの制裁金を課されました。

ただでさえ低金利で業績が悪化しているところへ多額の制裁金・和解金支払い負担が追い打ちとなっており、いつ破綻しても不思議はありません。問題はドイツ銀行が破綻した時にどのような影響が出るか不透明なことです。

ロイターの記事によると、ドイツ銀行は昨年時点で48兆ドル(約5500兆円)ものデリバティブ残高を抱えているとの事。2018年のドイツのGDPは3.9兆ドル(約446兆円)なので、ドイツ銀行単体でGDPの10倍!を超えるデリバティブを抱えている計算です。

これに対し同行の時価総額は(2018年時点で)230億にすぎないので、デリバティブの支払いが集中すれば破綻は必至でしょう。ドイツ銀行が抱えるデリバティブには取引相手がいる訳で、万が一ドイツ銀行が破綻した場合、連鎖的に信用不安が広がる可能性が高いと思われます。前回の金融危機ではサブプライムローン問題をトリガーとして世界全体に信用不安が広がりましたが、次に金融危機が発生するとしたらドイツ銀行が原因となるかも知れません。

銀行は市場に資金を提供する役目を担っており、金融システムのいわば心臓ともいえる存在。大手銀行が破綻すれば経済に深刻なダメージを与えかねず国としても潰すわけにはいかないはずですが、独メルケル首相は現時点でドイツ銀行救済に否定的です。

今年の春頃、ドイツ財務省の後押しでドイツ銀行とコメルツ銀行の合併が協議されましたが、事業統合は困難との判断から協議は物別れに終わってしまい、業績悪化が懸念される両行の将来への不安は解消されていません。

欧州株は割安だが、金融セクターの比重が高いのが気になる

欧州の銀行業が危機的状況にあるわけですが、欧州株において金融セクターがどの程度の割合を占めているかというと...

各種ETFのバリュエーション比較 (2019年9月30日時点)

ティッカー PER PBR 金融セクター(%) 連動指数
FEZ 14.77 1.65 17.18 EURO STOXX50
VEA 14.9 1.5 23.4 FTSE Developed Markets
VGK 16.2 1.8 21.5 FTSE Europe
EWU 15.2 1.68 19.58 MSCI United Kingdom
VOO 20.5 3.2 13.1 S&P500
EWJ 13.18 1.25 10.57 MSCI Japan

御覧のとおり米国株や日本株に比べ、欧州株は金融セクターの比重が高め。

VGKやFEZのPER・PBRは低く、PBRが3倍を超える米国株に比べ「割安」に見えます。しかし日本株や米国株に対して金融セクターの比重が大きいため、業績悪化が顕著な銀行業の影響を受けやすいと言えるのでは。

BREXITの影響で多くの金融機関が営業拠点をイギリスからEU域内へ移すことになり、低金利で悪化した業績が更に圧迫される恐れがありますね。

IMFの経済成長予測によると、2019年の成長率は世界金融危機で最も低い3.0%と予測されており、先進国の成長率は2019年、2020年とも1.7%に低下する見込み。こうした状況から今後も欧州がマイナス金利から脱却できない可能性が高く、従って構造的不況に陥った欧州各行の業績が劇的に改善するとは考え難いです。

私が保有するVEAは「米国を除く先進諸国の株式」を対象とするETFではありますが、約半分を欧州株が占めています。また23.4%が金融セクターなので、銀行業の業績悪化の影響は大きいでしょう。

欧州株のバリュエーションは「割安」ではありますが、銀行業の業績改善があまり期待できそうにない事や、英国の「合意なきEU離脱」の可能性が未だ残っていることを考えれば、過度な期待はしない方が良いのかもしれません。

日本株の保有という点で1489とVEAが被っているということもあるので、株価が戻るようであればVEAからVGKに乗り換え、欧州株への投入額も少し減らすつもりでいます。

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