運用方針補足 ~暴落時の対応~

追記 2018年10月22日 参考データとしてS&P500ドローダウングラフを追加、これに基づいて資金配分の数値を修正しました

備えあれば憂いなし

通常時の投資方針は先の記事にまとめたとおり。ここではリーマンショックに準ずる大暴落が発生した時の対処方針についてまとめます。

これまでにライブドアショックやサブプライムショック/リーマンショックなど何回かの暴落を経験し、それなりの心構えはあるつもりでした。しかし非常事態に直面すると人間はパニックを起こしやすもの。本年2月の暴落でも2049の上場廃止という予想外の事態に動揺し、せっかくのチャンスを生かし切れませんでした。

2018年現在、割高となっている米国株式がソフトランディングするのか、或はクラッシュするのか分かりませんが暴落に対する準備だけはしておくことにします。「備えあれば憂いなし」ということわざに有るように、事前の準備は大切です。

市場が暴落した時にどの銘柄を買うのか、どの様な資金配分で買い進めるのか。具体的な対処方法を事前に決めておけば、いざという時に動揺せず行動できるでしょう。

株式市場が大暴落すれば膨大な含み損を抱えることになりますが、投げ売りされた株式を拾う大チャンスでもあります。歴史的に見ると大暴落の発生頻度は10年から20年に一度。好機を逃せば次にチャンスが来るか分かりませんので、後悔しないようにプランを練ることにします。

暴落時の対処方針

私の場合、ポートフォリオを「積立投資」と「スポット買い」の2つのグループに分けており、暴落時にメインとなるのは「スポット買い」のグループとなります。

グループA:積立投資

相場動向によらず、従来通り積み立てを継続する。ただし米国株式市場がピークから30%以上下落した場合は、債券ファンドを売却し、米国株式ETF/米国リートETFの購入に充てる

米国株式市場が大暴落すれば債券ファンドも下がるだろうが、株式ファンドに比べて下落率は少ないはず。海外債券→米国株式の買い替えで一時的に売買損失が発生するが、株式相場が回復すればこの損失を上回る利益が期待できる。

グループB:スポット買い

保有中の銘柄(VEA, VWO)については後述の手順に従い買い増しを行う。その他のアセットクラスについては暴落の度合いに応じて新規組入れを行う。

米国株

S&P500の歴史高値からの下落率だけでなく、S&P500の各種バリュエーション(PER, PBR, CAPE)やバフェット指数を参考にエントリするかを判断したい。

記事執筆時点(2018年9月)において米国株式は極めて割高な水準にあり、5%程度の下落で急いで買う必要はないだろう。

S&P500が歴史高値から10%下落したら買い下がりを開始、2%下落するごとに一定額買増すものとする。資金配分は最大40%下落まで、それ以上下落した場合は株価の戻りを待つ。

※後述の「株式ETFの買い増し方法」の項を参照

内外リート

米国リート/JリートはPER, PBR(或はNAV比率)に加えて分配金利回りを考慮し、利回り5%を超えたら割り当て資金の30%を投入してみる。以後は株価が5%下落するごとに割当資金の10%を投入。

※2018年9月時点でIYRの分配金利回りは3.54%、30%下落すれば5.0%程度になるので、米国株と同様に下落率30%が目安か。ただし米国は2019年も利上げが予測されており、米国10年債利回りが上昇する可能性は高い。予定通り利上げが実施されれば米国リートに下げ圧力がかかる可能性はある。暴落の発生時期の金利によっては利回り6%を狙えるかもしれない。

特例
基本的に余裕資金で購入していくが、S&P500の下落率が-30%を超えたら積立投資中の債券ファンドを全数売却して米国株式/米国リートに割り当てる

投資対象

国内の株価指数に連動する商品は選択に困らないが、海外の株式指数/リートの場合は流動性の低い銘柄を買わないように注意する必要がある。よって購入する商品を事前に選択しておく。

相場乱高下時には株価が一日で数%変動する場合があり、注文~約定に1日のタイムラグがある投資信託だと著しく不利な取引になる恐れがある。(例えば1550MSCIコクサイ連動の2月6日の終値は2,223円、翌日2月7日の始値は2,328円。+4.7%上昇して始まっている)

よってリアルタイムで売買可能なETFをメインとする。

各アセットの購入候補

アセットクラス 商品候補 備考
Jリート 1488 ダイワJリート 1343より低コストで流動性十分
海外リート 2515 外国リート 出来高は少ないが、タイトな制御でスプレッドは狭い制御が外れる場合あり!
  〃 ニッセイグローバルリート 海外リートインデックス投信の中で最低コスト
  〃 IYR リートではなく不動産株ETF。同種のETFの中で流動性が高い。注1
米国株 VTI 米国株式市場全体
  〃 VYM 米国高配当株
レバレッジ型 2040、(SPXL) 代替商品が少ないので少額にとどめる
  〃 iFreeレバレッジ S&P500 S&P500の2倍、為替ヘッジあり

注1:Vanguard  VNQが最適だが、今のところ日本では購入できない

株式ETFの買い増し方法

VEAやVWOなどは歴史的に安い水準とし判断して購入している。しかし米国株式市場が暴落すれば、これらのETFも大幅に下がる可能性が高い。底を正確に見極めることは事実上無理だが可能な限り平均単価を下げたいし、割当資金を投入できずに終了するのも困る。

そこで、株価が2%下落するごとに一定額買増しを行うことにする。

下落率(%) 株価 備考
0 100 歴史高値(HH)を基準とする
-2 98
-3.96 96.04 98 x 0.98 = 96.04
-5.88 94.12 96.04 x 0.98 = 94.12
-7.76 92.24 94.12 x 0.98 = 92.24
 :  :
-39.65 60.35 HHから-40%下落まで割り当てる

そこでバリュー平均法にヒントを得て、評価額を一定に保つ方法を取ることにした。

具体的な方法は以下のとおり。

暴落前に投入した金額を100としたとき、これと同額を暴落中の買い増しに割り当てる。株価が下がって評価額が減ったら、減った金額だけ買い増しを行う。

例:暴落前の投入資金が100万円とする。

  • 10%下落したら評価額は90万円 → 10万円分買増し
  • 20%下落したら評価額は80万円 → 更に10万円分買増し
  • 買増し金額の累計が100万円に達したら買い増しは終了、以後は放置して相場上昇を待つ

参考:S&P500のドローダウン

参考データとして、S&P500のドローダウン(歴史高値からの下落率)推移グラフを添付します。

S&P500ドローダウン 20181022

このグラフから分かるのは、

  • 10%程度の下落は頻繁に起きている
  • 30%超の大暴落を(このグラフから)予測するのは無理
  • 歴史高値から-40%下落まで見込んでおけば大部分の暴落に対応できそう

といったところ。

10%程度の下落は数年に一回のペースで発生しているようですが、どこまで下落するかを予測するのは難しい。30%超の暴落ともなると20年以上発生しない期間も有れば、数年で再発生することもあります。

米国株に投資するなら可能な限り安い時に投資したいけれど、20年も大暴落を待ち続けては本末転倒ですので、何らかの妥協が必要でしょう。

私としては最大40%の下落を見込んで資金配分し、少しずつ買い下がることにします。

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