8960ユナイテッド・アーバン投資法人の株価/分配金/財務指標の推移

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8960ユナイテッド・アーバン投資法人について

8960ユナイテッド・アーバン投資法人は様々な用途、投資地域の物件を投資対象とする総合型J-REITとして2003年12月22日に東証に上場しました。

商業施設、オフィスビル、ホテルを中心した資産を保有しており、2018年7月3日現在の物件保有数は117件、取得価格合計は6,120億円。上場から今日まで成長を続けた結果、J-REITの中でも大規模な投資法人となりました。なお、2010年12月1日に日本コマーシャル投資法人を吸収合併しています。

世界中で事業展開する総合商社である丸紅株式会社をスポンサーに擁しており、丸紅グループのノウハウ、広範なネットワークを物件取得に活用できる強みがあります。資産運用会社のジャパン・リート・アドバイザーズ(JRA)は丸紅株式会社の100%出資です。

当投資法人の運用戦略は「ポートフォリオ物件の用途・投資地域を分散させることにより、用途・投資地域別の景気の動向の影響を分散化し、中長期的にポートフォリオ全体の収益安定化を図る」となっています。

ポートフォリオを見ると約30%が東京23区で、地方の物件は38%となっており、運用方針どおり投資地域の分散が重視されていますね。オフィス特化型リートに良く見られる、東京一極集中型と対照的な投資方針だと思います。

株価/分配金推移

株価推移

上場来の株価推移と東証REIT指数の比較グラフです。

両者を比較するため上場時の値を100として指数化しています。

8960の株価推移

東証REIT指数とのパフォーマンス比較

期間 8960 東証REIT指数
上場来(2003/12~) +112.78% +49.49%
直近1年間 +5.52% -0.28%
直近3年間 -0.64% -3.30%
直近5年間 +28.26% +24.85%

本銘柄のパフォーマンスは東証REIT指数を大きく上回っています。特に金融危機後に大きな差が出ているのが顕著です。

2009年頃のJ-REITは危機的状況にあり、破綻や合併に追い込まれた銘柄が幾つもありました。そんな状況下でも本銘柄の株価が急速に値を戻したのは、当投資法人の強固な財務体質があってのことと思います。

分配金推移

当投資法人の第1期(2004年5月)~第28期(2017年11月)における、投資口一口当たりの分配金推移です。

なお当投資法人は2010年に投資口の分割を行っており、以下のデータは分割を考慮した値となっています。

8960の分配金推移

上記期間に於ける、一口当たり分配金の平均額は2,832.02円、最高額は2008年5月期の3,228円です。

予想分配金利回りの比較 2018年7月13日時点

銘柄 予想分配金利回り(%) 備考
8960 3.94
J-REIT全体平均 4.03

2009年から数年間は分配金が減少しましたが、現在は金融危機前の水準まで回復しています。

当投資法人の投資戦略どおり、中長期にわたる安定的な収益確保ができている証拠ではないでしょうか。

財務指標等

業績推移

当法人の第1期(2004年5月)~第28期(2017年11月)における、営業収益と当期純利益の推移です。

8960の業績推移

第1期の営業収益は2,204百万円、第28期の営業収益は25,926百万円なので、約14年間で11.76倍に増加したことになります。同様に当期純利益は11.01倍に増加しています。

なお増資による希薄化があるため、業績に比例して分配金が増加する訳ではないことに注意が必要です。

2010年末に営業収益/純利益が急増したのは、日本コマーシャル投資法人を吸収合併したためです。J-REITには厳しい時期でしたが、当投資法人は資産規模を一気に増やすことに成功しています。

ROE・ROA

ROE:投資主が出資した自己資本を用いてどれだけ利益を出せたかを測る指標です。自己資本当期純利益率とも呼ばれ、以下の計算式で算出されます。

ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

ROA:資産総額に対してどれだけ利益を出せたかを測る指標です。総資産経常利益率とも呼ばれ、以下の計算式で算出されます。

ROA = 経常利益 ÷ 総資産 × 100

※ROAの分子は営業利益、経常利益、当期純利益など様々な値が用いられますが、J-REITの場合は経常利益を用いるのが一般的なようです。

当法人の第1期(2004年5月)~第28期(2017年11月)における、ROEおよびROAの推移です。

8960のROE/ROA推移

上記期間における、ROEの平均値は3.29%、ROAの平均値は1.46%です。

BPS(一口当たり純資産)

当法人の第1期(2004年5月)~第28期(2017年11月)における、投資口一口当たりの純資産額の推移です。

なお分配金推移と同様に、投資口の分割を考慮した値となっています。

8960のBPS推移

第1期の一口当たり純資産は78,867円、第28期は112,966円なので、約14年間で1.43倍に増加したことになります。

特記事項

  • 2010年12月1日を効力発生日として、投資口1口につき6口の割合で分割

まとめ

本投資法人の営業収益は、約14年間で11.76倍という急激な成長を遂げました。

物件取得には増資が欠かせない訳ですが、分配金推移は2006年頃と同水準を維持していますし、BPSも増加しています。つまり資産規模は急激に成長したが、投資主価値を大幅に棄損する無理な物件取得は無かったと考えてよいと思います。

またJ-REIT全体が厳しい状況にあった2010年に日本コマーシャル投資法人を吸収合併できたのも、財務体質が強固であることを示しています。資金調達力は数値には現れにくいですが、金融危機を乗り切ったことは高く評価したいところです。

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