SPXLの代替商品を検討した

追記 2018年9月6日 S&P500のレバレッジ型投信を追加しました

SPXLの代替商品は少ない...

SPXLは、S&P500の日々3倍のパフォーマンスとなるように運用されるETF。いわゆるレバレッジ型に分類され、通常タイプのETFに比べると代替商品が少ないのがネックです。

日本市場を対象としたレバレッジ型は人気が高く、類似商品が多数存在しますが、米国株式市場を対象としたものは僅か。

今のところSPXLが上場廃止になったり、取扱い停止になる可能性は低いと思われますが、万が一に備えて代替商品を検討しました。

対処方法は大きく分けて2つ

レバレッジETF (現物 or CFD)

まずはSPXLと同様のレバレッジ型ETFによる置き換えを考えます。

SPXLの置き換えに最適なのは、同じレバレッジタイプであるUPROUDOW
UPROなら、SPXLと直接置き換えが可能と思われます。

レバレッジ型ETFと通常ETFの比較

Ticker 銘柄 種類 純資産(Billion) 備考
SSO ProShares Ultra S&P500 S&P500 2x 2.64
UPRO ProShares UltraPro S&P500 S&P500 3x 1.61
DDM ProShares Ultra Dow30 Dow 2x 0.57 2040に相当
UDOW ProShares UltraPro Dow30 Dow 3x 0.72 GMO 米国30ブル3倍ETF
SPXL Direxion Daily S&P500 Bull 3x S&P500 3x 1.06
以下通常タイプ
SPY Spyder S&P500 ETF S&P500 306
IYR iShares US Real Estate Real Estate 3.6

購入しづらい

同じ運用であるUPROに置き換えるのが理想的ですが、残念ながら購入は容易ではありません。日本のネット証券大手3社は、現時点でProShares社のレバレッジ型ETFを取り扱っていないため別ルートから購入する必要があります。

考えられる方法として、

  1. 米国の証券会社に口座を開く
  2. CFDをつかう (GMO CFD 米国30ブル3倍ETF=UDOW)
  3. 外資系のIG証券に口座を開く (UPRO、UDOWを現物で買える)

などがあります。

IG証券について

IG証券は英国ロンドンに拠点を置くブローカーで、日本市場への参入は2008年。日本語サイトがあり、金融商品取引業者として関東財務局に登録済みです。顧客の預かり資産を三井住友銀行で分別管理している点もGOOD。外資系ですが日本語のサポートも充実しているので、海外の証券会社に口座開設するより敷居は低いと思います。

ProSharesのレバレッジETF(SSO、UPRO、DDM、UDOW)を現物で購入可能

これらのETFをCFDで運用することもできます。

通常の指数連動型(1倍)商品をレバレッジ運用する

別の方法として、通常の指数連動型商品のレバレッジ運用が考えられます。

例えば、S&P500連動型ETFの1547を信用取引でレバレッジ運用を行う場合。SPXLと同一の投資額なら日々のリスク・リターンはSPXLの3分の1ですが、3倍の金額を買い建てれば日々のパフォーマンスを同じにできます。

もちろんこれは1日単位に限ってのことで、長期的にはSPXLのパフォーマンスと一致するとは限りません

直近1年間において、SPXLと「S&P500の3倍」のパフォーマンス比較は以下のとおり。

SPXLとS&P500 3倍

しかし10年スパンで見ると両者のパフォーマンスは大きく異なります。

S&P500 vs SPXL 10年

運用期間が長くなるほど両者の乖離は大きくなり、10年間のパフォーマンスは全くの別物。一時的な代替はできますが、あくまで簡易的な手段です。

レバレッジ運用の注意点

レバレッジ運用することで資金効率は上がりますが、以下のデメリットがあります。

1 金利負担

CFDであれ、信用取引であれ、金利負担が発生します。

現在、米国ETFのCFDを買い建てた場合の金利は4%超。今後も米国の利上げが続くと予想されるため、金利負担増が懸念されます。

2 追証の可能性

証拠金以上の買い建てを行うため、株式相場が大幅すれば追証が発生することになります。SPXLに近いパフォーマンスを実現できますが、証拠金の管理は気を付けなければなりません。

各商品別の候補(と特徴)

※米国ETFについては前述の項を参照。

CFD

GMO CFD 米国30ブル3倍ETF(UDOW)

  • NYダウの3倍
  • レバレッジ5倍
  • 金利 売 -1.56%-4.44% ※2018年2月26日現在

以下は株価指数連動型(1倍)なので、レバレッジを3倍に調整して運用します。

GMO CFD 米国S500, 米国30

  • 株価指数連動
  • 最大レバレッジ10倍
  • 株価指数CFDは金利調整額はかからないが、価格調整額がマイナスになる時がある

IG証券 株価指数CFD S&P500,ダウ平均

  • 株価指数連動
  • 最大レバレッジ?
  • 金利 買い FF金利+2.5% 売 FF金利 -2.5%

くりっく株365 NYダウ

  • NYダウ連動
  • 現在のレバレッジ22倍 2月19日~106,000。 証拠金は状況に応じて変化する
  • 完全マーケットメイク方式為替リスク無し
  • 2017/12/18より、金利相当額算出の適用金利が円金利から外貨金利に変更になった。米金利上昇でコスト増となる。

くりっく株365は昨年末に、適用金利が外貨金利に変わってしまいました。店頭CFDに対して金利調整額の低さがメリットだったのですが、この変更で店頭CFDに対する優位性がなくなったのが残念です。

国内ETF

1547 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)

  • S&P500連動の通常タイプETF
  • 信用取引でレバレッジを掛けることができる

1570 日経平均レバレッジ・インデックス連動型

  • 日経平均の2倍の動き
  • S&P500との相関はあるが、連動は期待できない
  • 出来高が非常に多く、同一商品が豊富

商品自体は連動指数(の1倍)なので、信用取引でレバレッジを掛けます。1570など、日本市場の指数に連動する商品は多数存在しますが、SPXLとの連動性が低く置き換えにはイマイチ。

国内ETN

2040 NYダウ・ダブル・ブル・ドルヘッジ

  • NYダウの日々2倍の動き
  • 為替ヘッジ付=米国利上げでヘッジコスト増の危険性あり
  • 米国ETF DDMに相当

投資信託

追記 2018年9月6日 新たにS&P500のレバレッジ型投信が設定されたので追加しました

大和投信 iFreeレバレッジS&P500

  • S&P500(米ドルベース)の日々2倍の動きを目指す
  • 為替ヘッジ有り ※米国利上げ局面でヘッジコスト増のリスクあり
  • 米国ETF SSOに相当
  • 2018年8月31日設定
  • 信託報酬 0.972%(税込)
  • 購入手数料 上限2.16%  ※証券会社により手数料が異なる可能性あり

国内の投資信託で初の「S&P500のレバレッジ型」となります。為替ヘッジ有りなので、2040のS&P500版という感じですね。今後の利上げ局面では為替ヘッジコストが嵩む点に注意が必要です。

まとめ

IG証券は使ったことがないので、現時点で有力なのはUDOW(GMO CFD)です。
ネット証券大手でProSharesのETFの取扱ってくれればよいのですが。

現物ETF以外だと、金利負担が相当ネックになりそう。今後も米国で利上げが続く可能性が高く、CFDの金利負担増は必至。CFD買い建ての金利は現時点で4%を超えているため、長期保有は非常に厳しくなると思われます。

金利面で言えば、国内ETFを信用取引した方が有利かもしれません。

追記 2018年9月6日

8月31日に、大和投資信託が「iFreeレバレッジS&P500」を設定しました。国内ETF・投信としては初のS&P500指数レバレッジ型であり、ちょうど2040(ダウ2倍、為替ヘッジ有り)のS&P500版と言う感じですね。

買付手数料が2.16%と高いこと、利上げ局面で為替ヘッジが嵩んでしまうことがネックとなりますが、SPXLの代替商品として有望だと思います。

問題は今後取引量が増えていくかです。現在の純資産は僅か3億円にすぎませんが、日経225レバレッジ型のように人気が出れば他社が類似品を出す可能性もあります。

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コメント

  1. sekine.tatsu より:

    野村ブル・ベア セレクト7(米国株スーパーブル7)なるものもありますけどね。あまり変わらないと思いますが。

    • nakayan50 より:

      ありがとうございます。選択肢の一つとして考えたいと思います。現在、資金の大半を米長期債ETFに投入しているためハイレバ商品を購入できませんが、米国株が大幅に下がるようであれば狙ってみたいと思います。